ゼピロスの降りた島

 

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若者が島に帰り、街にマイカー通勤しようと思っても、通勤料金が高くてままならない。島民の通行料金は、瀬戸大橋開通当初から一般車両の半額だった。さらに、その後県・市の補助が拡大し、37.5%に値下げされた。橋が開通してから、救急車のほか消防車、ゴミ収集車も来るようになった。「生活が便利になった」との声が聞かれるのは確か。それでも島では、「橋が架かってよい面と悪い面が半々」や「悪い方が多い」「良い方が少し多いかな」などと“夢の架け橋”にしては評価が芳しくない。それにしても、自分の庭に通した道路に、通行料を支払わなくてはならないとは、一体どういうことだろうか。

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